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教育から始まる世界市民

平和を文化や社会に根付かせるには、世界市民を創出するような教育を幼少時から始めなければならない、とあるシンポジウムで専門家らが訴えた。

元国連事務次長・高等代表のアンワルル・チョウドリ氏は、和平を実現するには、世界市民を育成していくことが重要です、と語った。

Ambassador Chowdhury/UNDPI「世界市民は、子どもたちの考え方や行動を変容させ、より公正で平和で寛容な社会を構築していくことを要請しています。」「世界市民となる素地は、同情と共感を学ぶ子ども時代に形成されるのです。」とチョウドリ氏は4月3日に国連本部で開催された「国連広報局NGOブリーフィング:世界市民のための教育」で語った。

世界市民の概念は、世界はつながっており、発展のためには世界的な焦点が必要であるということを個々人が理解している、ということである。

Envolverdeチョウドリ氏は、「世界市民を育むために必要な4つの要素として、自己変革、世代間の次元、包括性、組織的な支援」を挙げるとともに、「自己変革とは平和の文化という概念と強く結びついています。それは人間の心に関連するものです。私たちは個々人を平和と非暴力の主体に変革しようと試みているのです。」と語った。

チョウドリ氏のリーダーシップによって、1999年には「平和の文化に関する宣言および行動計画」が国連総会で採択された。チョウドリ氏によると、それ以降(このテーマは)国際機関において大きな関心を呼び起こしてきたという。

「(1999年以来)市民社会の間では地球社会の実現に向けた活発な動きがありました。さらに2012年以来、行動計画の実施について、高いレベルの関心が寄せられています。」とチョウドリ氏はIPSの取材に対して語った。

「国連加盟国や諸政府は、依然として国策の中に世界市民教育というアジェンダを組み込んでいない等、動きが鈍いが、市民社会はその実現を強く求めており、今では国際機関からの関心が高まっていると、私はみています。」

チョウドリ氏は、国際連合、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)、国際連合児童基金(ユニセフ)を、平和や教育、持続可能性を推進している組織として挙げた。

「これ(世界市民教育)は持続可能性にとっても必要不可欠なことだという考えが強まっています。」とチョウドリ氏は付け加えた。

Vibeke_Jensen/ UNDPIユネスコ・ニューヨーク連絡事務所のビベケ・ジェンセン所長は、「世界市民教育は、安全かつ持続可能な世界において、平和や寛容、平和の文化を推進するフロントランナーになるように人びとを促すものです。」と語った。ジェンセン所長は潘基文国連事務総長が立ち上げた『グローバル・エデュケーション・ファースト』イニシアチブの事務局長もつとめている。

「世界市民教育は教育の目的を明確に示す概念です。それは、社会の相互作用を促進するために、たんなる知識やスキルの開発という次元を超えたところに教育の役割を認めています。」

ジェンセン所長は、世界市民教育の重要性を議論するだけでは十分ではなく、それを実践しモニタリングしていくことも必要だと強調した。

「これ(世界市民教育)に関して話したり、本に書いたり、知識を与えたりするだけでは不十分です。子どもや大人が世界市民を実践できるようにさらに前進しなくてはなりません。」とジェンセン所長は語った。

Millennium Development Goalsジェンセン所長は、ミレニアム開発目標(MDGs)のひとつが2015年までに初等教育の完全普及を達成するというものだったが、学校に通っていなかったり、教育を受けられない子どもが依然として約5700万人いる、と指摘した。

「1億2500万人の子どもが、学校に4年以上通いながら、なおも読み書きや基本的な計算ができないという調査結果が出ています。」「普遍的な世界市民教育は、すべての子どもが教育を受けることができなければ達成できるものではありません。」とジェンセン所長は語った。

チョウドリ氏は、「平和は政府の施策だけで実現できるものではありません。永続的な平和を維持できるのは個人やコミュニティーなのです。つまり、非暴力と平等を求める個人の能力にかかっているのです。」と語った。(原文へ

翻訳=IPS Japan