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青年・平和・安全に関する初めての国連安保理決議

【ニューヨークIDN=J・ナストラニス】

国連安全保障理事会が青年・平和・安全に関する決議を採択した。平和構築と暴力的過激主義に対抗するうえで青年男女が果たす役割に終始焦点をあてた史上初の安保理決議である。

ヨルダンが提出した同決議は、平和促進と過激主義の撲滅に若い平和構築者たちを関与させる緊急の必要性について、これまでになく認識が高まっていることを表している。12月9日に採択された同決議は、青年と青年中心の組織を、暴力的過激主義を退散させ永続的な平和を促進する世界的な取り組みにおける重要なパートナーとみなしている。

 同決議は、約6億人の青年が、脆弱かつ紛争に影響された環境に暮らし、とりわけ若い男女の間で高まる急進主義と暴力的過激主義の傾向を食い止めるという難題に直面している現状において採択されたものだ。

決議は、あらゆるレベルにおける意思決定への青年の包摂的な代表を確保し、青年と協力して紛争の予防と解決のためのメカニズム作りを提案する方法を検討するよう、あらゆる加盟国に求めている。

決議はまた、和平交渉や平和構築の取り組みに青年を巻き込むよう求めることで、正式な和平プロセスに青年を参加させる機会が限定的にしかない状況に対応している。

決議は、青年の間の急進主義と暴力的過激主義の拡大につながるような条件や要因に対処することの重要性を強調した。また、暴力的過激主義を予防しそれに対抗するうえで、若い男女が良い手本として果たすことのできる重要な役割についても留意している。

決議2250号の採択について、国連事務総長の青少年問題特使であるアフマド・アルヘンダウィ氏は「これは、青年に対する圧倒的に否定的な見方を変え、平和構築における青年の重要な役割を認識させようとする私たちの集団的な取り組みにとって大きな前進になります。」と指摘したうえで、「青年はあまりにも長きにわたって、暴力行為の加害者か或いは被害者として見られてきました。国連安保理はこの決議で、暴力的過激主義に対抗し世界各地における平和構築の取り組みを支持するうえで青年がなす重要な貢献について認めたのです。」と語った。

国連開発計画(UNDP)のヘレン・クラーク総裁は「この決議は、平和や安全に関するものなど、今日の世界的な課題に国際社会が適応していく際に青年が果たす重要な役割を認めたものです。」「青年らに好意的な環境や機会があれば、彼らが新たなエネルギーや革新、楽観主義をもたらしてくれるでしょう。」と語った。

国連人口基金(UNFPA)のババトゥンデ・オショティメイン事務局長は「この決議は、青年らが自らの潜在能力を十分に発揮し平和と安全を実現する努力を支援する投資を進めることが重要であることを認めたものです。」と語った。

オショティメイン事務局長は、この「歴史的」な安保理決議の文言を具体的な行動に移行していくよう呼び掛けた。「UNFPAは、この目的を達成するために引き続き、青年や加盟国、その他のパートナーと協力していくことを約束します。」と、オショティメイン事務局長は語った。

オスカル・フェルナンデス=タランコ事務次長(平和構築支援)は、「国連安保理は、決議2250号の採択で新たな歴史を刻みました。持続可能な平和を構築し国際の安全を守るうえで青年には肯定的で建設的な役割があるという認識は、国際社会が暴力を撲滅し、包摂的で平和な社会を作り上げようとする方法に転換をもたらすことになるだろう。」と指摘したうえで、「青年男女は常に平和を構築し社会を和解させようと弛みなく努力を続けてきており、この決議によって、彼らの活動に対して本来あるべき承認が与えられることになります。」と語った。

青年や青年の平和構築団体、市民社会団体は、長年にわたって、持続可能な平和を構築し過激主義を予防するためにグローバルな政策枠組みを確立して青年を巻き込むよう、国連に呼びかけてきた。

この呼びかけは、最近では、1万人以上の青年の平和構築者が参加して8月に初開催された「若者、平和、安全に関するグローバルフォーラム」で採択された「アンマン青年宣言」に結実している。同宣言は、青年を中心とした取り組みやプログラムに対する組織的な支援を行う必要性を訴えている。

青年を中心とした取り組みの重要性は、広島・長崎を灰燼に帰した原爆投下から70年を記念して広島で3日間に亘って開催された「核兵器廃絶のための世界青年サミット」でも強調されている。

8月のこのサミットの参加者は、「あなたも、私たち『変革の世代』と共に声をあげ、行動を呼びかけよう。私たちは、核兵器が私たちの生命を、未来の世代を脅かし続けているのに、何もせずにいることを拒否する。さあ、私たちと一緒に行動して、変革を起こそう!」とする誓いを発表した。

「変革の世代」として、彼らは次のことを誓った。

・仲間の意識を広く啓発するために、自らが知識を学び、自信をつける。

・活動する上で多様性が重要であることを自覚し、ジェンダーの視点が軍縮に影響を与えることを自ら学んでゆく。

・各自の地域社会や国で行動を起こし、声をあげ、核廃絶を求める。

・核兵器の非人道性や、被爆者・核実験被害者の体験を周囲と共有する。

・核廃絶運動への参加を周囲に促し、活動する全員の一致団結を築く。

・すべての国家に、核兵器を禁止・廃絶する国際条約の交渉開始を呼びかける。

・各自の国の議会に、核兵器の製造・投資・実験・配備・威嚇・使用を禁止および違法化する国内法制の整備を呼びかける。

この誓いは250人が参加した公開フォーラムで発表された。サミットの共同議長であるリック・ウェイマン氏(核時代平和財団)とアナ・イケダ氏(創価学会インタナショナル)が、アフマド・アルヘンダウィ氏に「青年の誓い」を手渡した。

アルヘンダウィ氏は「平和を可能にする世代になろう。この青年サミットは、青年は、平和や、核兵器なき世界を求めているという強力なメッセージを世界に送っており、世界はこれに耳を傾けるべきだ。」と語った。

決議2250の採択について、リベリアで平和構築に取り組んでいる青年中心のNGOの代表であるグウェンドリン・S・マイヤーズ氏は、「青年・平和・安全に関する国連安保理決議は、平和や安全の問題に対する青年らの意義ある関与を正当化し、とりわけリベリアやアフリカ、世界のその他の場所における平和を定着させる取り組みを加速することになるでしょう。」と語った。(12.11.2015) IPS Japan/ IDN InDepth News